商品と役務の類否について

商標法2条6項
この法律において、商品に類似するものの範囲には役務が含まれることがあるものとし、
役務に類似するものの範囲には商品が含まれることがあるものとする。


商標法では、このように定義されています。
つまり「商品」と「役務」が類似すると判断されることもあります。

例えば、商品「化粧品」と役務「化粧品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は類似と判断されます。

各商品・役務が類似しているかどうかの判断は、類似群コードを基に判断されます。
類似群コードとは、5桁からなり、類似であると推定される商品・役務に、付されている同一のコードのことです。
例えば、「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類」の類似群コードは「17A01」です。
この類似群コードは、あくまで推定ですので、同じ類似群コードが付与されている場合であっても、
非類似の商品・役務と判断されることもありますし、
その逆に、異なる類似群コードが付与されている場合に、 類似の商品・役務と判断されることもあります。

商品と役務の類否判断は、

1.商品の製造・販売と役務の提供が同一事業者によって行われているのが一般的かどうか。
2.商品と役務の用途が一致するかどうか。
3.商品の販売場所と役務の提供場所が一致するかどうか。
4.需要者の範囲が一致するかどうか。

これらの基準から判断します。

実際に、同一の類似群コードが付与されている商品について、
非類似の商品と判断された例がいくつかあります。

不服2006-6193
本来であれば、「乳幼児用の靴」と「地下足袋」は「22A01」で同一の類似群コードが付されています。
しかし拒絶査定不服審判において、両商品は、その販売部門、用途、取引経路等を異にするものとして、
拒絶査定が取り消されて、登録が認められました。

審決では、「商品の類否について判断するに、本願商標の指定商品「乳幼児用の靴」は、学齢前の子供が日常使用する靴であって、主にベビー・キッズ用品を取り扱っている販売店や百貨店等のベビー用品売り場で販売されているものである。 他方、引用商標の指定商品中「地下足袋」は、丈夫な布と厚いゴム底からなる労働用及び盆踊りを踊るときにはく祭り用のものとがあるが、労働用のものはワークショップや金物屋、祭り用のものは足袋専門店や洋品店で、それぞれ販売されるものである。 そうすると、両商品は、その販売部門、用途、取引経路等を異にするものであって、取引の実情を考慮すれば、互いに類似する商品とはいえないと判断するのが相当である。 また、本願商標と引用商標の「地下足袋」以外の商品とは、その生産・販売部門、用途、取引経路等を異にするものであるから、非類似の商品と認められる。」と判断されました。


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